情緒(感情)を自分でコントロールできない「情緒障害」とは

心の病気

【どんな病気?】
家庭環境や学校の悩みが原因?

情緒とは、いろいろなことに触れて湧き起こる感情のことです。
情緒障害とは、この情緒が激しすぎたり、または偏って現れてしまったりなど、自分で情緒をコントロールできないために社会生活に適応できなくなってしまう障害です。

たとえば、不安で学校へ行けなかったり、ハイテンションの状態が続いておしゃべりが止まらなくなったり、人見知りが異常なほど激しかったりします。
その原因として、家庭環境(親子・きょうだい関係など)や学校での悩み(学業や部活動など)が大きく関係していると思われます。

【精神症状】
●親と離れるのが不安で、登校を嫌がる ●親を独占しようとする ●要求が通らないと癇癪を起こしたり、激しく泣き叫んだりする ●1人で家にいられない ●公共交通機関や広場、閉ざされた場所などで、恐怖や不安を感じてしまう ●常に適度の不安を抱き、情緒が混乱する

【身体症状】
〇指しゃぶりや爪かみ 〇落ち着きがない 〇自傷行為をする 〇過食、偏食 〇夜尿 〇嘔吐 〇頭痛

【病因】
原因は器質的なもの(身体のどこかの器官に病変がある)ではなく、潜在的なストレスや不安、過度の緊張、欲求不満などによる情緒のもつれなどが考えられる。
発達障害が関係していることもある。

<遺伝・体質的な背景>
特に指摘されていない。

<心理・社会的な要因>
親の過保護、過剰な期待、拒絶的な態度、放任・放置や、学校での対人関係など。

<脳・神経機能の関与>
脳や神経機能の障害はない。

【治療法】
原因となるものの解消または緩和を目指す。
<薬物療法>
必要に応じて使用する。

<精神療法>
子どもが安心して日常生活を送れるように、家庭や学校の生活環境を整える。
また、必要に応じて行動療法、遊戯療法、カウンセリング、家族療法などを行う。

【経過】
幼児期の早くから発症するが、適切な治療と基本的な人間関係を築きなおしていくことで、自信と自尊心を取り戻していくことができる。
成人になる頃には多くが正常に過ごせるようになる。

【受診の目安】
スクールカウンセラーに相談を

情緒が過度に不安定だったり、指しゃぶりや爪かみが激しかったり、学校へ行けないなど、生活に支障が見られた場合は、できるだけ早い段階での対応が必要です。

軽度の場合は、まずは通学する学校のスクールカウンセラーや、児童相談所などで相談しましょう。
身体症状が強い場合は、専門の医療機関の受診をお勧めします。

情緒障害の子どもは、必要に応じて自閉症・情緒障害通級指導教室(通常学級に籍を置きながら、指導を受ける時間だけ通う)や自閉症・情緒障害特別支援学級(特別支援学級に籍を置きながら、障害に合わせてきめ細かな教育を受ける)などの支援が受けられます。

【本人や周囲が気をつけること】
1人で抱え込まず、専門家の指示を仰ぐこと

家庭ではまず安心して過ごせる環境づくりを心がけましょう。
小さい頃はなるべく一緒に過ごすことができるように配慮したり、学校に通い始めれば、子どもの変化に気づくように心がけます。

いじめ問題を感じたら、早めに教師に相談するなど、学校での環境整備に働きかけるようにします。
親が守ってくれているという安心感を子どもに感じてもらうことが必要です。
もちろん、専門家の指示を仰ぎながら進めていきましょう。
悩みを1人で抱え込まないことが大切です。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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