話すこと、言葉を理解することが難しい「会話および言語の発達障害」について

心の病気

【どんな病気?】
脳や聴覚に異常がないのに言葉を発しない、発音ができない

脳や聴覚器官に異常がないにもかかわらず、話したり言葉を理解する能力が、その年齢のレベルに達しておらず、人とのコミュニケーションで困難をきたす障害をいいます。
先天性のもので、早ければ1歳の誕生日を迎える頃には名前を呼んでも反応しないなど、障害の特徴が現れます。
その後、成長するとともに、発語が遅れたり、発音ができない言葉があるなど、特有の障害が現れてきます。

会話および言語の発達障害は、現れる症状により、大きく3つに分けられます。

【表出性言語障害】
相手の話す言葉は理解できるものの、話すのが難しい。

【需要性言語障害】
相手の話は聞こえるものの、言語の意味を理解することができない。
多くは表出性言語障害も併発している。

【特異的会話構音障害】
ある音の発音ができなかったり、発音に誤りがあったりする。
そのため、言葉が正しく発音できない。

【精神症状】
●ストレスを抱える ●癇癪を起こすことがある ●相手の言葉が理解できず不安になる ●不注意が多い ●過敏に反応する

【身体症状】
〇落ち着きがなく、多動 〇身振りや手振りで伝えようとする(表出性言語障害) 〇名前を呼ばれても反応が遅かったり、まったく反応を示さなかったりする(需要性言語障害) 〇発音に間違いがあったり、発音できなかったりする(特異的会話構音障害)

【病因】
<遺伝・体質的な背景>
遺伝性があると考えられていて、親や血縁者に同様の障害をもつ人がいるケースが多い。

<心理・社会的な要因>
人とのコミュニケーションが難しい。
集団のなかで孤立することも多い。

<脳・神経機能の関与>
脳の機能障害と推定されるが、原因はわかっていない。

【治療法】
言語療法が主体となる。
早めに行うことで改善されることも多い。

<薬物療法>
基本的には使用しない。
多動性(じっとしていられない)の改善や他の障害を併発している場合は、その必要に応じて適宜服用する。

<精神療法>
言語訓練、聴覚機能訓練、手指や口腔周囲の運動機能訓練など。

【経過】
表出性言語障害では自然に改善していくケースもある。
一般には言語訓練などで症状は改善されるものの、成人になっても障害が持続することが多い。

【受診の目安】
年齢の標準より大幅に遅い場合は、何らかの障害が疑われる

子どもが言葉を話すようになる時期には個人差がありますが、その年齢の標準より大幅に遅い場合は何らかの障害が疑われます。
たとえば、生後18か月になっても「ダメ」などの簡単な指示に反応できなかったり、3歳になっても「わんわん・いた」というような2語文が出てこない、就学が近づいても発音できない音があるなどの場合は、発達障害専門の医療機関などを受診しましょう。

【本人や周囲が気をつけること】
はっきり、ゆっくり話しかけよう

人はコミュニケーションによって言葉が蓄積されていきます。
そこで、子どもにはできるだけ多く話しかけるようにしましょう。
話しかける際は、子どもが理解しやすいように、「はっきりと、ゆっくりと」を心がけることが大切です。
また、一緒に遊ぶときは、少しでも成功体験を通して喜びを感じられるようやさしく励ましましょう。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史